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なぜグローバルな仕事環境では、日本的「平謝り」が通用しないのか?
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なぜグローバルな仕事環境では、日本的「平謝り」が通用しないのか?

[更新: 2018年01月18日 / カテゴリ: グローバル・コミュニケーション]
我々日本人の発想として、もしこちら側に不手際があった場合は、理由はともかく真っ先にお詫びをし、さらにお詫びを繰り返すことで謝罪を伝えようとします。理由をはっきり伝えることは、言い訳をしているという風に捉える文化が根底にあるためか、端的に言えば、理由を言わずに「平謝り」するというのが、日本的なアプローチだと言えるでしょう。
しかし、グローバルな環境で働くときに気をつけなくてはならないのが、我々が得意?とするこの「平謝り」なのです。
グローバルな環境では、「謝罪やおわびをする」ことよりも、むしろ「理由を明確に説明して相手に理解してもらう」ほうが誠実さを感じてもらえるようです。それが理にかなった説明であれば納得してもらえますし、逆に取って付けたような理由だと信頼関係を失うこともありえます。

もともと日本語における「平謝り」は、気持ちを伝えたいが故に同じお詫びの言葉を繰り返します。そして第2言語の話者つまり日本人がグローバルな環境で英語を使ってコミュニケーションする際には、言語面での負担が少ないため、日本語と同様に「Sorry」という表現を繰り返せば良いと思ってしまいがちです。しかし、グローバル側からすると、同じ表現を一方的に繰り返されることは、発言の機会を奪われてしまっている、つまり「とりつく島が無い」という印象につながり、相手は距離感を感じてしまうのです。

また、こういうケースでグローバル側から「Why?」と訊かれると、本能的に、あたかも詰問されているような感情がわき起こってしまうことがこの状況に拍車をかける要因にもなっています。なぜならば、日本語での会話では「理由」は察するものであって、「明示的に確認」しにいくものではないからです。

さらに、我々がよくやってしまいがちな、「苦笑い」も誤解を招く原因なのです。日本では苦笑いは、「やむを得ない事情が起きたのだから察してね」という含意がありますが、Low Contextなコミュニケーションにおいては、「状況や文脈にそぐわない笑顔」と受け取られ、相手を混乱させることになります。
わかりやすい例を挙げてご説明しましょう。例えば、あなたが待ち合わせの時間に遅れていった場合を想定してみます。

●NGなパターン
Denis : Hey, Someya-san, What's the matter with you?? I thought we were supporsed to meet here at 1pm.
Someya : Denis-san, I am very sorry (申し訳なさそうに)
Denis : Well, just curious. Was it my misktake? Was it 1:30pm?
Someya : I'm sorry. I know it was 1pm. I'm really sorry.
Denis : No, no need to apologize. But, just wondering why it ended up like this.
Someya : Year, sorry. (苦笑い)
Denis : ?????????????????????
では、どうすれば良いのでしょうか?
多少言い訳がましくなったとしても、相手が納得できる説明を尽くして、信頼をつなぎ止めておきたいところ。つまり、「おわび」と「理由」を必ずセットにするように心がけることが重要です。

●Goodなパターン
Denis : Hey, Someya-san, What's the matter with you?? I thought we were supporsed to meet here at 1pm.
Someya : I am very sorry (申し訳なさそうに)
Actually, I got on a wrong train. Also, I tried emailing you, but I realiezed I had wrong address. So, I couldn't contact you. It was my fault, not yours.
Denis : Oh, I see. Are you all right?
Someya : Oh, yes, I am all right. Again, my apologies. It won't happen again.
Denis : Don't worry. All good. It happens.
日本的なお詫びの伝え方は、我々のDNAに染みついている部分でもありますので、スイッチを切り替えることはそう容易ではありませんが、意識をすることで徐々に切り替えることが出来るようになっていきます。脱「日本人=Black Box」を目指していきましょう!

Global Player2.0ワークショップでは、こういったポイントも取り上げ、日本の組織と人が、グローバルな環境でより活躍できることを支援しています。是非こちらからお気軽にお問い合わせ下さい。
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