自分らしく“異なる”勇気が、グローバルキャリアの扉を開く
グローバルなキャリアを目指すとき、英語力や異文化理解の前に、ぜひ大切にしてほしい考え方があります。
それは——
「自分は他の人と異なっていていい」という、心からの納得です。
日本語には「違い」と「異なり」という、似ているようで微妙にニュアンスの異なる言葉があります。
例えばこう言い換えることができます:
「違い」は、優劣や正誤のような対立構造を含んでしまうことがある
一方で「異なり」は、単なる差異や多様性を示し、どちらが上・下という感覚がありません
グローバルの場で求められるのはまさにこの「異なり」への理解と尊重です。
あなたのバックグラウンドや価値観が、他の誰かと「異なっている」からこそ、その存在に意味があります。
「異なる」という言葉には、相手と自分を対等に見つめる視点が宿っています。
だからこそ私は、あえて「違い」ではなく「異なり」を使いたいのです。
私がこれまで世界13カ国以上、300回以上のトレーニングを通じて出会ってきた「信頼される若手」には、ある共通点があります。
それは、「自分を持っている」こと。
・自分の意見を持ち
・それを伝えるタイミングと方法を心得ていて
・でも、他者の価値観をリスペクトする姿勢を忘れない
たとえば、褒められたときに照れるのではなく、笑顔で “Thank you!” と素直に応じる。
また、困ったときには一人で抱え込まず、周囲に相談できる。
自分の処理能力の限界を冷静に見極め、ヘルプを求められる。
それは、「できる・できない」よりも、“物事や人の機微がわかってる人” という印象を与え、信頼を築くきっかけになるのです。
グローバルなチームでは、「みんなと同じ」であることが必ずしも評価されません。
むしろ、常に周囲に合わせていると、“boring(退屈な人)”と思われてしまうことも。
これは驚くかもしれませんが、事実です。
あなたの「ここが他の人と違う」ではなく、
**「ここが他の人と異なっているから、こんな貢献ができる」**と語れること。
それこそが、信頼される個性になります。
グローバルな環境に身を置くと、思いもよらぬタイミングで「日本人としての意見」を求められることがあります。
「日本の捕鯨制度についてどう思う?」
「戦争の歴史について個人的な意見は?」
そんなとき、「え?」と戸惑っても大丈夫。大切なのは、自分の考えを誠実に伝えること。
そして、相手の意見にも耳を傾けること。
そのやり取りこそが、あなたの人間性を伝える貴重な機会になるのです。
これからグローバルに飛び出したいと考えている若い皆さん。
異なる文化、価値観、働き方に触れることは、時に不安かもしれません。
でも、あなたの「異なり」は武器になります。
その“異なり”を自分の中で肯定し、堂々と語れるようになることが、世界との対話の第一歩です。
WorldArxでは、グローバルなキャリアを志す皆さんのために、こんなサポートを行っています:
・信頼を築く英語での対話スキル
・異文化の中で“自分らしさ”を保つためのマインドセット
・多様な価値観と向き合うレジリエンスの育成
・グローバル環境でのプレゼンスと影響力の高め方
「グローバルキャリア」というと、何か特別な人の話のように感じるかもしれません。
でも実際は、毎日の小さな選択の積み重ねでしかありません。
・「ありがとう」を笑顔で言う
・自分の意見を丁寧に伝えてみる
・困ったら素直に助けを求める
そんな小さな一歩が、やがて世界とつながる力になります。
あなたの「異なり」は、世界にとっての“新しい価値”になるかもしれません。
だから、まずは自分を信じて。一歩、踏み出してみてください。