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多様化する働き方 ~サードプレイスはもう時代遅れ? 企業におけるキャリア自律の変化の必要性

多様化する働き方 ~サードプレイスはもう時代遅れ? 企業におけるキャリア自律の変化の必要性

[更新: 2016年09月21日 / カテゴリ: キャリア自律]

働き方の多様化が加速している

私は趣味で音楽を演奏するのですが、そこで知り合った方のお話です。その方は、プロの女性ボーカリストでありながら、非常に優秀な会社員。プロを目指すべく退職を願い出たところ、会社にとって非常に重要な幹部候補だったために、会社を挙げて大騒ぎになったそうです。さらにその方は他の趣味の世界(ハンドメイドのとある分野)でも一芸に秀でており、ワークショップを開催して生徒さんに教えながら、作品を販売しています。それに留まらず、その方は最近、子供向けのボーカルレッスンを始めたのです。似たようなケースが増えています。別の方ですが、会社で働きながら、玄人はだしの素晴らしい写真を撮り、さらには人前で落語を披露する。共通して言えるのは単なる多趣味の域を大きく超えているという点です。

サードプレイス(第三の場所)も既に時代遅れ?

一時期、「サードプレイス」 (第3の場所)という言葉がもてはやされました。「サードプレイス」という概念を最初に提唱したのは、アメリカの都市生活学者のレイ・オルデンバーグです。1989年に発表された自著『The Great Good Place』の中で、都市に暮らす人々が「心のよりどころとして集う場所」をサードプレイスと名付けました。オルデンバーグは、その代表例としてイギリスのパブ、フランスのカフェ、ドイツのビアガーデンなどを挙げ、それらが自由でリラックスした雰囲気の対話を促し、キャリアにおける出会いの場や良好な人間関係を提供する重要な空間であると主張しています。具体的な例としては、地域のボランティアであったり、趣味の世界であったり、社会貢献だったり、様々な場所があり得ます。つまり、会社でも家庭でもなく三番目の場所を持とうという趣旨であり、それによってそこにもう一つの自分の居場所を作り、生き甲斐を求めようと言うことです。しかし、日本において「サードプレイス」 という言葉を使う場合には、そこにはまだまだ「企業で働くことがメインである」 というニュアンスが漂います。上記の例から考えた場合、もしかすると、その言葉自身がもはや時代遅れになっているのかも知れません。

プロフェッショナルと職業の境目が良い意味で曖昧に

これについては改めてくわしく書こうと思いますが、プロフェッショナルと職業の境目が良い意味で曖昧になりつつあるのだと考えています。その背景として、インターネットやテクノロジーの普及により自分がやりたいことを始める「参入障壁」 が下がったことが理由としてあります。Googleでその分野をリサーチし、Youtubeで見よう見まねで始め、WWW経由でレッスンを受け、成果や発表の場をBlogやSNSで告知し、さらにはネットで集客し、販売する。10年前であれば非常に苦労したこれら一連のプロセスが、テクノロジーの普及により比較的手軽に行うことが出来るようになりました。これらが「参入障壁」低く始められると、人は多様な居場所を多く作り始めることが出来るようになります。つまるところ、テクノロジーの進化が、人の生き方と働き方=ライフキャリアの変化に大きな影響を与えているのです。

今後は冒頭に書いたような方が増えることは間違いありません。会社だけではなく、複数の場所でしっかりとした自分の居場所を作り上げ、さらにはその複数の場所から収入を得ていくような生き方・働き方です。

多様な働き方に、企業のキャリア自律施策が対応できているでしょうか?

優秀な社員をつなぎ止めるために、会社は何が出来るのでしょうか?処遇、待遇と言った外的キャリアを変えることだけなのでしょうか?
働き方が多様化し、働く人の価値観が多様化する中で、企業が考える従来の「働く人は企業のもの」という企業中心型のキャリア論は限界に来ているのかも知れません。

御社は、こういった多様な働き方にどのように対応していらっしゃいますか?優秀な人材をきちんと引き留められるようなキャリアを示せているでしょうか?
WorldArxの提供するキャリア自律のソリューションについての詳細はこちらからどうぞ。

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