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日本とグローバルにおける「チーム」の意味合いの違い、ご存じですか? ~グローバル組織開発の要点
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日本とグローバルにおける「チーム」の意味合いの違い、ご存じですか? ~グローバル組織開発の要点

[更新: 2017年02月09日 / カテゴリ: グローバル組織開発]

日本とグローバルでは「チーム」の言葉の意味が異なる

「良いチーム」という言葉を考えるとき、皆さんはどのようなイメージを持たれるでしょうか?多くの日本人の方は、「仲の良い集団=グループ」をイメージしがちではないでしょうか。
さらに、極端に言えば、グループのメンバー同士が家族のような心理的つながりを持つ姿をイメージし、しかもその状態が比較的長期間続くという前提で考えがちです。

しかし、グローバルな環境では、チームとは、あくまでも一時的に目標を共有し、その目標に向かって邁進している、かりそめの集団というイメージが強いのです。さらには、そこでチームに対する貢献をすることを通じて、自分を成長させ、目標を達成したらちりぢりになるというとらえ方をします。映画に例えるならば、グローバルなチームは「オーシャンズ11」といえます。いろいろな犯罪のプロフェッショナルが集まり、ラスベガスで金庫破りをするストーリーで、仕事が終われば解散する。余談ですが、「7人の侍」が海外で人気があるのは、彼らが考える素晴らしいチームワークがそこにあるからです。

また、グローバルな環境においては、チームメンバー同士が仲が良いかどうかはあまり関係がありません。意見の対立は新しい考え方やアプローチを産む源泉としてむしろ歓迎されます。
厳しい言い方をするならば、現実問題として、仲間意識の強いチームが、成果を出すチームであるとも限らないのです。
事実、ある程度の緊張感があり、内部に多少の対立を抱えているぐらいのチームの方が成果が出ているケースは多いのです。
日本では、「残念ながら目標は達成できなかったが、お互いを思いやる素晴らしいチームで働けて幸せだった」というようなコメントを良く聞きます、しかし、仲が良くて活き活きとやっていれば良いチームだというのは、グローバルな観点からは理解しがたいのです。彼らの視点からは「それははたして、チームと呼べるのか?」というコメントになります。
また、日本人には、「プロセスを均等に共有していないとチームじゃない」という感覚が根底にあるのではないでしょうか?
例えば、飲み会を途中で抜けたりするのはアウトというような無言の圧力も存在します。さらに、同調圧力が強すぎる傾向があるが故に、多数派と同じ行動を取らない人に対する、言動の配慮が足りず、ややもすると攻撃的な対応を取りがちなのが日本人の特徴であるとも言えます。それは、公正かどうかではなく、公平か不公平か、あるいは場を乱す存在かどうか?が価値基準にあるからなのかも知れません。

グローバルでは、元々働く人をそれぞれの仕事内容がジョブディスクリプション(職務記述書)で明確化されていて、報酬もそれによって幅はあれどもある程度決まるようになっているために、仕事の押し付け合いが生じにくいという事情もあります。一方で、日本では、成果主義を導入することにより、評価にはメリハリを付けているものの、一人一人の責任が曖昧で仕事の内容も変わらないようになっているために、結果的に平等か不平等かという観点での見方が強くなり、組織の中の空気が悪くなることでチーム力が発揮出来ないケースが数多く散見されていることも事実です。

つまり、チームという言葉に対する前提がグローバルOSの要素としてかなり異なっているのです。

その違いを乗り越える為に、リーダーは何を考え、手をつけるべきか

外資系企業のリーダーの役割は、単なるグループをグローバルな環境に通用する本当のチームにすることです。
実は、リーダーに対する360度評価では、成果を出すグローバルな組織風土になっているかどうかはわからないないケースの方が多いのです。日本では、例え成果を出せていなくても、仲間意識が高くて活き活きと働いているメンバーからは高い評価を得ることがありうるからです。日本人の普通の感覚でチームを作ろうとすると、グローバルOSの要素として異なるため、残念ながらうまく行かないのです。

チームが効果的であるための3要素である下記のポイントが現状どうなっているか。さらにどこを修正すべきか。

1.明確な方針と目標=ベクトル ~ビジョンやバリューの共有
2.明確な手順と役割分担=プロセス ~効果的なコミュニケーションプロセス
3.必要な能力を有したメンバー=ヒューマン ~メンバー間の相互理解・関係性の向上

チーム内に緊張感を持たせ、それでいて時には和気藹々とした雰囲気も作り、成功を共に祝い、失敗は共有して次に活かす。時として、人事異動などでチームを正しく揺さぶりながら、同時にチームビルディングを通して仲間意識を高め合い、結果的に成果もしっかり出していく。創造的な緊張感を生み出し、チームをグローバルなレベルのチームに仕立て上げるために何が必要か、その考察を進めるために、外資系企業向けグローバル組織開発分析サービスを是非ご活用頂ければと思います。
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