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ケースメソッドを使ったリーダーシップワークショップ ~リーダーシップ理論の座学で人は変わるか?
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ケースメソッドを使ったリーダーシップワークショップ ~リーダーシップ理論の座学で人は変わるか?

[更新: 2017年05月11日 / カテゴリ: リーダーシップスキル]

「座学でリーダーシップの理論を学ばせたいんですが、御社で対応出来ますか?」

「リーダーとしての振る舞いを変えさせたいので、リーダーシップの理論を座学で一日コースでお願いできませんか?」「マネージャーのマネジメントのやり方が個人技でばらばらになっているので、まずリーダーシップ理論を座学で学ばせて、均質化させたい」そういったご要望を弊社にも多数頂きます。しかし、我々はもう一度立ち止まって問いかけるべきではないでしょうか?『果たして1日の座学でリーダーシップの理論が身につくのでしょうか?』『自分がリーダーシップが身についたと思えたときに、リーダシップ理論はどのような役に立ったのでしょうか?』

ケースメソッドを用いた、経験・疑似体験を重視するアプローチ

WorldArxのリーダーシップワークショップでは、ケースメソッドを多く取り入れております。ケースメソッドとはケース(事例)を基に、参加者同士のディスカッションを繰り返すことでリーダーとして視野を広げ、行動の幅を広げるアプローチです。予め理論や知識を与えられず、ケースに記述されている「事実」を読み取り、探り、何を意思決定しなくてはならないのか、それらは参加者自身が考えてディスカッションを通じて作り出していかなければならない、参加者自身が主体的に学ぶ学習方法です。
1)ケースメソッド作成
お客様がケースメソッドを用いたワークショップをご希望の場合、基本的に自社専用のケースを使用したディスカッションを行うためにケース文書の作成から始めます。まず、どのようなリーダーシップ要素を身に付けさせたいのかをヒアリングさせていただき、その後、守秘契約の元で人事やビジネスラインの皆様からのインシデント・インタビューを基に事例をヒヤリングし、個人情報や不要な詳細情報を削除し(サニタイズ作業)、読む側を少し迷わせる情報を付加し(ノイズ付加作業)、オリジナル版のケースを書き起こします。ケースは少ないものでA4で1ページから、多いものでは10ページ程度の分量となります。作成に少し手間がかかりますが、これを行うことにより、参加者は自社のテーマでディスカッションできるために『ジブンゴト』として捉えやすくなるという効果があるだけではなく、人事やビジネスラインの皆様にとっては、自社の潜在的な課題が浮き彫りになり、その課題に組織としての対処案を考え、組織開発としての取り組みが開始出来るようになるという効果もあります。
2)事前準備
参加者は、事前準備として、事前に配布されるケースに書かれた題材を読み、各自がケースの当事者の立場に立ってケースを分析・検討し、WWWアンケートを通じて、自らの考えやその状況で自分が下すであろう意思決定の内容や行動の内容について回答します。使用するケース教材には、実際に起きた事例が描写されてはいますが、詳細な情報や分析などは記述されていません。したがって、それらの情報から問題の把握・分析、意思決定、解決案の立案までの全てを自分自身で考えることが求められます。
3)グループ・ディスカッション
ワークショップ当日においては、事前個人研究の結果を参加者が持ち寄り、各人の考えや意見を一人一人共有し、少人数のグループで予備ディスカッションを行います。これにより、一人一人の問題意識や視点の違いを理解し、視野を広げる準備をします。
4)クラス・ディスカッション
次に、グループ・ディスカッションの内容を全体に共有し、さらには、ファシリテーターのファシリテーションの元で全員でディスカッションしていきます。当然ながら、ケースに書かれた題材においては唯一無二の正しい答えは存在しません。最初から1つの正解だけを求めるのではなく、答を探すために様々な仮説を全員でディスカッションすることを通じて視野を広げ、自らの思考の枠を取り払い、主体的に 考え、リーダーとしての意思決定能力、積極的行動、問題発見・解決能力を学んでいくことにつながります。
ここで重要なのは、ファシリテーターの役割です。一方的に知識を提供する講師やコンサルタント的役割でもなく、そして単にディスカッションを進行させるファシリテーターだけでもありません。このディスカッションには、グループコーチングの要素があります。このディスカッションにおいては、ファシリテーターが人材開発の知見を持ち、もちろんファシリテーターとしての実績と力量を持ち、さらに質の高いコーチングスキルも求められるところが重要なポイントです。WorldArxの持ち味はそこにあります。

参加者の声

「以前、最初に立派な『リーダーシップ理論』を提示される研修を受けたことがあるが、現実は違うよと思ってしまって、頭に入ってこなかった。しかし、今回はジブンゴトとして考え、それが行動につながるようになった」
「自分の考え方、物事の捉え方は一面的すぎたと言うことに気付いた。これからは、『もっと別の見方があるのでは?』と多面的に探ってみようと思う」
「他の人のリーダーシップスタイルを学ぶことによって、自分のリーダーとしての対応の引き出しが増え、対応に余裕が出るようになった」
「リーダーシップ理論の分野に興味を持つことが出来るようになった。関連する本をもっと読んで勉強してみたくなった」

リーダーシップ理論を正しく位置付ける

誤解しないでいただきたいのですが、WorldArxはリーダーシップ理論を否定しているわけではありません。最初にリーダーシップ理論を学ばせることをお勧めしていないという点です。人は教えてもらえると思った瞬間に考えるのを止めます。また、最初に理論を提示すると、人はたいていの場合、抵抗を示します。どんなに良い理論であったとしても、学ぶ側に心理的抵抗があっては浸透しません。まず、ケース研究を通じて疑似体験=経験してもらい、その課題に対するディスカッションを通じて、自分の考えとの合っているところ、違っているところを理解し、自分なりのリーダーとしてのあり方を見つめ直し、さらに全体を原則として包括するリーダーシップ理論を学ぶという流れになると、参加者の受け取り方はまるで違ってきます。先程の参加者の声にあるとおり、
*リーダーシップの理論を抵抗なく受け入れられる
*理論に対して、腹落ち感がある
*理論に対して好奇心がわき、もっと学んでみようと思うようになる
*最初に体験するので、入り込みやすく、さらに後の理論の説明に納得感がある
という形になります。皆様に時間が無い、工数がないという事情は重々承知しております。しかし、残念ながら、1日の座学研修は「研修をやった」という実績は残りますが、参加者のリーダーシップは身につかないのです。
ご興味をお持ちの方は是是非こちらからお気軽にお問い合わせ下さい。
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